
少し席を外してから部屋に戻ったら、枇杷さんの姿が見えない。
すわキッチンに取り残したかと思って辺りを見回してみれば、こっそりとテレビ台の下にひそんでいた。

見つけて声をかけたらやすやすと出てきたものの、ふんふんと匂いを嗅ぎながら室内をパトロール。
曲者でもいるんだろうか。

無心になって曲者の気配を探る…。

「うえがあやしい」

クッションの上によちよち上って室内を一望。

しかし、必死の捜索にも関わらずホシは見つからず。己の力不足に項垂れる枇杷さん…

と、そのしっぽ。

じぼうじき。「もう…疲れ果てたぜ…」

「複雑怪奇な体勢でふて寝してやる!」